「たった一歩」マレイ、私はここよ、マレイこのことについて、もう議論する気はないわ。

私に毛皮を買ってくれるつもりはないのでしょう？いいのよ、構わないのよ、マレイ。

犬を買ってくれるつもりも、(ニューヨーク州の）クォーグのビーチハウスを買ってくれるつもりもないのでしょうから私があなたに多くを求めているとは思えないわだって、もし、あなたにそれを買うだけのお金がなければ他に何があるって言うのコートを買ってくれって言って、ケンカするつもりはないわだから、気にしないでちょうだい、マレイそのことがあなたにとって、大事なことなんだったら、 少なくとも私は自分の立場をわかっているつもり。

だから、マレイ、戦いの準備をしてなぜなら、行動を起こす時が来たのよ私がどうするか教えてあげるわ はっきりしてるわ、私はもう、必要とされていない。

もう私は、若くも美しくもない。

戦争の衝撃ボール

構わないのよ、もうとっくに以前に私は敗北に直面したから。

不平なんか言わないわ、泣いたりもしないわ。

そんなことしたって、欲しかったものが手に入るわけでもないんだから。

だから、ただ私は、もう一歩、先に進むだけよ。

ほんの小さな一歩よ。

そしてね、マレイ、たったの一歩を踏み出せば、私は自由になれる。

ほんの小さな一歩よ。

そうすればあなたは心配しなくていいんだから。

私は自由になるのだから。

そして、あなたは私から解放される。

簡単なことでしょう、マレイ？私をよく見て。

あなたは、これがほんの冗談だとおもっているのね あのね、冗談ではないのよ、マレイ。

マレイ。

人々が集まっているみたいだわせいぜい85人くらいかしら でも、「ポスト」(新聞）の表紙には母さん、あれはモーリー・ポービッチだわそしてコニーも。

ああ、こんにちはコニー。

"不況時代の写真"

さあ、いまこそお母さんに、アナタを誇りに思わせてあげなさいだって、彼女はずっと私を嫌っていたからね。

ほら、彼女は今、群衆にダイヤを投げ与えているじゃないの！一言言ってちょうだい、そしたら私は中に引っ込むから。

でもそれまでは、まだ、いつだって前に一歩、進んでも良いんだって、 分かっておきたいのよ。

ほんの小さな一歩をふみだしたら。

そしたらマレイ、 ほんの小さな一歩、それでサヨナラよ。

ほんの一歩だけねえあなた、急いでちょうだいああ、そうよあの毛皮はあきらめなくちゃね マレイお爺さんから取り上げて…さあ、これで私は…おっとしまった、つまづく所だったわ、マレイ あなたの子供たちの母親は、5番街をパシャパシャと渡って行ったバカみたいに飛び跳ねて。

マレイ、全部あなたのせいなのよ。

そうよ、そのお金を稼いだのはあなた。

拒食症の黒檀の女の子

だって、あのお店の持ち主はあなただもの。

だから、あなたがそのお金を使いたくなかったらそれはあなたの権利。

でも、あのペントハウスを買ったのはあなたよ。

５７階のね。

だから、お休みなさい、けちん坊さん、お休みなさい。

私が彼女のことを知らないとでも思っているの？いいこと、ちゃんと知っているのよ、マレイ。

私がそれを知らないとでも？ あなたが毎日、友達に言っていることを、私が知らないとでも？私のことを「恥ずかしい奴だ」と「太っている」と。

「欲しがりだ」と。

それに、「拘束ばかりする」とか、 いろんなことを、いっているでしょ。

多分、それって、当たっているんでしょうね。